ガンガー

多くの巡礼者が集まる聖地。
いつも川のほとりではたくさんの人が沐浴をしている。
ヒンドゥーの人らはこのバラナシで死に、灰になり、ガンジスの流れに帰っていくのが
本望といっていた。
死を迎えにここへくる人もいるという。


ここには死が身近にあった。
ガンジス川のほとりではひっきりなしに煙が上がっている。
死体を焼く煙。
丸太に組まれた台の上に黄色い布で巻かれた死体が安置される。
人は静かに木を組んで
その台に火をつける。
静かに燃える火はやがて大きくなり
あたりには人の焼けていくにおいが充満していく。。。

川には時に人が流れている。
コブラにかまれた人、子供、などは水葬にされるのだ。
人の死体が流れていくという光景。
自分が見たのは片足が水面から突き出した状態で流れていく男の人だった。

目の前にある死。

でもおそらくこれが自然なんだろう。
日本のように病院の狭い個室の隔離された死ではなくて
人が自然の一部として迎える死。
その死体さえも地球のサイクルに帰っていく。

ガンジス川のほとりで人の形をしていたものが灰になった。
その灰はそのままガンジスにまかれて
ゆうゆうと流れていった。


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