シベリア的一コマ ロシア・シベリア鉄道



シベリア鉄道にはなぜか多くのモンゴル人が乗っていた。最初彼らを見た時は、なぜあんなにも多くの荷物を持っているのだろうと不思議でたまらなかった。老若男女誰もが一様に大きな荷物を持って乗り込んでくるのである。

しかしその謎もロシアについて始めての駅でやっと解けた。彼らは商人なのである。シベリア鉄道で泊まる駅ごとにロシア人に物を売りつけるのだ。

「モンゴル人がロシア人に物を売っている」そんな図式は最初なかなか不思議な感覚がしたが、やはりそれはロシアに物がないということを物語っているのだろう。



ロシア人も彼らが来ることはわかっているらしく駅にはすでにたくさんの人が待ち受けている。そして我先にと品物を物色し始めるのだ。もう列車が止まった瞬間からそこは駅ではなく市場になる。もちろんロシア人のばぁちゃんとかも乗客にブルーベリーや魚の燻製、パンやピロシキなどを売り歩く。自分のような旅行者にはその焼きたてのパンやジャガイモなんかとても嬉しかった。

とにかくシベリアの駅は列車が発車するまでの間、とても活気にあふれていている。それが楽しかった。そしていつしかシベリア鉄道の楽しみは駅に着いたら何を売ってるか、何を食べようかと思うことが一番の楽しみになった。


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